雪国でビオラをたねから育てる方法

園芸

暖地では秋(10月頃)から翌年の春(6月頃)にかけて咲く開花期の長いビオラは、

花の色も豊富で多くの人に好まれる植物ですね。

寒冷地では、冬の間はお花が見られないので、春になってからやっと苗が販売されます。

では、種から育てる場合はどのようにするとよいのでしょうか?

私は寒冷地の種まきのノウハウがわからずに、不安を抱きながらもチャレンジしてきました。

寒冷地での種まきの方法と育つ過程の情報が少なく、お悩みの方も多いのではないかと思います。

そんな悩みを解決するため、寒冷地のビオラの種まきについて実例を元にお伝えします。

ビオラの生育環境

ビオラの生育環境についての基本情報はこちらです。

ビオラの成長はとてもゆっくりなため、種まきから開花まで2〜3ヶ月ほどかかります。。

寒冷地では冬の管理をみすえ、種まきの開始時期を早める必要があります。

暖地と比較すると2ヶ月以上も早めて考えないとなりません。

viola heavenly blue

ビオラは通常暖地(本州)では残暑を懸念し、9月以降に種蒔きをします。しかし、寒冷地では7月には種まきを開始。なぜなら雪が積もるからです。

冬に入る前に株を大きく強くして雪の下で越冬させ、4月ころから爆発的に花をさかせます。

たねの発根はペーパータオルがおすすめ

たねは信頼できるタキイ種苗さんから購入したものと、自家採取したものを冷蔵庫で保管しています。冷蔵庫で保管しておくと、種蒔き後に発根しやすいのです。

冷蔵庫保管をしたビオラの種が発芽しやすくなる理由は以下の通りです。

  1. 休眠打破効果
    冷蔵庫での低温処理により、種子の休眠状態が打破されます。これにより、種子が一斉に発芽の準備を整えることができます。
  2. 発芽温度の調整
    ビオラの発芽適温は15〜20°Cです。冷蔵庫から出して適温環境に置くことで、種子が一斉に発芽のシグナルを感じ取ります。
  3. 発芽の同期化
    低温処理により、すべての種子が同じように寒さを感じ、その後の温度上昇に反応して一斉に発芽を開始します。
  4. 高温障害の回避
    夏季の高温による発芽不良を避けることができます。25°C以上の夜温は発芽を極端に悪化させるため、冷蔵庫保管はこの問題を解決します。

実際に冷蔵庫保管した種は、90%以上の発芽率でした。

種を冷蔵庫から出し、容器に水とたねを入れて発根させる方法もありますが、

私は水に漬けるよりも、「ペーパータオルのたねまき方法」をおすすめします

水に入れる方法は、たねがプカプカ浮いてしまうのでたねを拾うのが大変です。

ペーパータオルのたねまき方法

1.ペーパータオルを湿らせて、浅い容器に敷きます。

2.たねをできるだけ重ならないように置きます。数種類まく場合は品種がわかるようにします。

3.霧吹きで十分保湿します。

ペーパータオルが乾きやすいので、霧吹きをこまめに行うか蒸発しないように発砲スチロール箱(通称トロ箱)に入れ発根を待ちます。

Viola rooting

ちなみに、この容器はお魚が入っていたプラ容器。

糸を通してたねのエリアを区切って、マスキングテープに種別を記入しました。

さて暑さにも負けず5日後、無事に発根しました!!

途中で豆腐の入れ物にも追加で発根。白い根やたねが割れているのが見えます。

この5日間のなかで、強風でたねがひっくり返ったり、霧吹きをしていたにもかかわらず、ペーパータオルが干からびたり💦

危機的状況にもなりましたが、無事に発根できました。ビオラは発根に関しては難しくないです。

セルトレイに蒔く 土は肥料無しで!

たね蒔き用の土を入れ、セルトレイに蒔きます。たね蒔き用の土はホームセンターなどで購入できる専用の土を使用します。(肥料が入っていない土です

セルトレイのマスの上部までできるだけ多く土を入れることが推奨されていますが、私はケチって8分めくらいまでしか入れていません😆(↓写真参照)

水を何回かに分けて入れ、土を十分湿らせます。一度に水を入れてしまうと土が水をはじいて溢れるので注意してくださいね。

一つのセルトレイが1マス3×3センチほどと、やや大きめなので、2粒づつ蒔いています。

もっと小さいセルトレイなら一粒づつ蒔いて良いですね。一粒づつ蒔くとポットに植え替えるときに楽です。ただしトレイが結構場所をとるため、私は使用していません。

水で湿らした竹串でたねに触れると、くっつくのでそれをひたすら土に蒔く。たねが竹串から離れない時は、ピンセットを使って土の上に置きます。

たねが少しだけ土に埋まるようにして、霧吹きをかけて終了です。

Sowing seeds after viola rooting

この作業が結構大変。途中で「何粒入れたっけ?」とわからなくなる時もあります😅 
土の色とたねの色が同じなので分かりにくいんです。

あとは、できるだけ低温に管理することと、こまめに霧吹きをして乾燥させないことがポイントです。

ビオラの生育気温は5〜20℃😅

夏にこの気温を作り出すのは難しいです。というかはっきり言って無理です。

室内でエアコンを使いながら発芽させるまで管理することも一つの方法ですが、

エアコン管理後に外の気温に慣らしていくことの方が、私は難しかったです。

そのため、スパルタ?かもしれませんが外ではじめから管理します。

双葉がでてくるまでは特に保冷剤を使用しながら温度を下げます。

外は30℃超えなので、保冷剤を使用しても土中温度は20℃を超えていると考えられます。

それでもビオラは強いです!朝晩の外気温が25℃以下であれば育ちます。

セルトレイに蒔いてから早いものは翌日にも小さな葉っぱが出てきます。

置き場所は日陰のできるだけ涼しい場所にしましょう。

ペットボトルを凍らせて、保冷剤として使ったり、遮光ネットを効果的に使います。

 

Viola seeding temperature control
DSC_0180

小さな葉っぱが見えると、本当に可愛くてうれしくなります。

 

ここから油断せずに観察を続けるのが大事ですね。

 

まとめ

 ビオラの発根から発芽までのポイントは次のとおりです!

  • 発根には日光不要
  • 発根・発芽後も乾燥させない
  • 適切な温度管理(あまり神経質になる必要なし)

 また次の記事でお会いしましょう!

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