春から夏まで咲き継ぐ宿根草8選|北海道で実証したリレー設計

春から夏へリレーで咲き継ぐ宿根草の庭
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「春はチューリップで華やかなのに、夏になると庭が静かになってしまう…」
北海道で宿根草を育てていると、必ず一度はぶつかる悩みです。

この記事では、30年北海道で庭づくりをしてきた私が、春から夏まで途切れなく花が咲く「リレー設計」のために、実際に今も育てている宿根草8品種をご紹介します。失敗して翌年消えてしまった品種2つも、正直にお伝えしますね。

うさうさ

うちの庭、5月はチューリップで満開なのに、7月になるとシーンとなっちゃううさ…どうしたらいいうさ?

はるゆ

それは「咲く時期がかぶってる」だけなんですよ。春・初夏・真夏で開花期をずらした品種を組み合わせれば、咲かない月をなくせます。これを「リレー設計」って呼んでます🌿

目次

「咲かない月」を作らないために、リレー設計が必要な理由

北海道の宿根草の世界には、ある「あるある」があります。それは、春に苗を買いに行くとき、その場で咲いている苗ばかり選んでしまうこと。

結果、春咲きの宿根草ばかりが集まり、6月後半から庭が静かになる。私も最初の数年はこれで失敗しました。

解決策はシンプルで、「自分の庭で何月にどの花が咲くか」を意識して品種を組むこと。これだけで、春から夏まで切れ目のない庭になります。

開花リレーの基本|3つのフェーズで考える

北海道の宿根草の開花期は、ざっくり3つのフェーズに分けて考えると組み立てやすくなります。

フェーズ① 春咲き(5月〜6月上旬)

雪解けから新緑が広がるまでの、庭全体が「目覚める」時期。北海道では本州より約1ヶ月遅く、4月下旬から5月にかけてようやく春の花が動き出します。

このフェーズの主役は春咲き球根(チューリップ・スイセン・ムスカリ・スノードロップなど)と、低く広がるグランドカバー系の宿根草(アジュガ・アラビス・スズランなど)。地温が低くてもしっかり咲く、寒さに強い植物が活躍します。

このフェーズで気をつけたいのが、「春咲きで満足してしまう」こと。雪解け直後は園芸店も春咲きの開花株でいっぱいなので、ついそればかり買ってしまいがち。あえて「夏に咲く植物」を意識して春のうちに植え付けるのが、リレー設計の最初のコツです。

フェーズ② 初夏咲き(6月中旬〜7月中旬)

北海道らしい爽やかな季節。気温は20℃前後で、湿度も低く、植物にとっては最高のコンディション。庭が一年でいちばん華やかになる時期です。

このフェーズの主役は、バラ・クレマチス・アリウム・シャクヤク・アスチルベ・ジギタリスといった、いわゆる「庭の主役級」が一斉に開花。背の高い宿根草も次々に立ち上がってきて、ボーダーガーデンが一気に立体的になります。

初夏咲きを充実させるコツは、「主役だけでなく脇役(サブキャラ)も組み込む」こと。サルビア・ネモローサやネペタ(キャットミント)のような青〜紫の小花が長く咲く脇役を入れておくと、主役が一段落しても庭の華やかさがゆるやかに続きます。

フェーズ③ 真夏咲き(7月後半〜8月)

北海道の盛夏。気温が30℃近くまで上がる日もあり、本州だと植物がバテる時期ですが、北海道は朝晩が涼しく、夜温が下がるので、暑さに強い宿根草はむしろ一番元気に咲きます。

このフェーズの主役は、アガスターシェ・フロックス・ヘリオプシス・夏咲きアリウム・エキナセアなど、暑さと強い日差しに耐える品種たち。背丈も80〜120cmと高くなる品種が多く、庭の後方にボリューム感を出すのに向いています。

真夏咲きを揃えられるかどうかで、庭の印象が大きく変わるのがこのフェーズ。「夏になると庭が静か」と感じる方は、ほぼ確実にこのフェーズの品種が不足しています。3〜4品種は植えておきたいゾーンです。

【春咲き組】チューリップ&アジュガ「チョコレートチップ」

チューリップ|春のスタートランナー

北海道の春に咲くチューリップの実写写真
北海道のチューリップ。4月下旬から5月中旬が見頃。
項目データ
開花期4月下旬〜5月中旬(北海道)
植え付け10月〜11月上旬(秋植え球根)
耐寒性非常に強い
はるゆの庭毎年植え替えしながら30年継続

言わずと知れた春のスター。北海道では本州よりも遅く咲き、雪解けと同時に芽を出して4月下旬から5月中旬にかけて満開になります。

注意点は、植え付けは秋(10〜11月)であること。今すぐ植えたい場合は、来春のために秋に球根を仕込みましょう。今シーズンに春の彩りが欲しいなら、開花株のポット苗を5月初旬に園芸店で見つけて植え込むのも手です。

アジュガ「チョコレートチップ」|銅葉×紫花のグランドカバー

アジュガ チョコレートチップの銅葉と紫花
アジュガ「チョコレートチップ」。銅色の葉とグランドカバーに最適。
項目データ
開花期5月〜6月
草丈5〜10cm(小型)
植え付け適期4月〜6月/9月〜10月
耐寒性強い・北海道で宿根

アジュガの中でも「チョコレートチップ」は、名前のとおり葉が銅色に近いダークカラー。一般的なアジュガより小型で、グランドカバーとして使いやすい品種です。

うちの庭では、チューリップの足元に植えています。チューリップが咲き終わって葉が黄ばんでくる時期に、アジュガの紫の花穂が目立ち始めて、見苦しさを上手にカバーしてくれるんです。

ランナー(地を這う茎)でゆっくり広がるので、増えすぎる心配が少ないのも北海道向き。

定植する苗はこちらでも入手できます。チューリップの足元のグランドカバー候補に。

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【初夏咲き組】アリウム&サルビア「ボルドー」

アリウム|紫の球で庭にアクセント

項目データ
開花期5月下旬〜6月(春咲き品種)
植え付け9月〜11月(秋植え球根)
草丈30〜100cm(品種で大差)
はるゆの庭春咲きアリウムを毎年継続

ネギの仲間で、ボール状の紫の花がチューリップの後を引き継いでくれる優秀な選手。北海道では6月にちょうど見頃になり、バラの開花前の庭を一気に華やかにしてくれます。

こちらも秋植え球根なので、今年の春に間に合わせたい場合は開花苗を探すか、来秋に向けて球根を準備しましょう。後述の「サマービューティー」と組み合わせれば、初夏と真夏の両方でアリウムを楽しめます。

サルビア「ボルドー」|長く咲く名サブキャラ

サルビア ボルドーの濃い赤紫の花穂
サルビア「ボルドー」。5月から11月まで長く咲く頼れるサブキャラ。
項目データ
開花期5月〜11月(驚異的に長いが、北海道では9月頃までのことも)
草丈30〜50cm
植え付け適期4月〜6月/9月〜10月
耐寒性強い・宿根する

サルビア・ネモローサ系の「ボルドー」は、濃い赤紫の花穂が驚くほど長く咲くのが魅力。一般的に5月から11月まで開花することがあり、切り戻せばさらに何度も花をつけます。

うちでは、花が一段落したら株の半分くらいまで切り戻しを入れるのがコツ。北海道の長い秋まで咲き続けてくれる、まさに「リレーの伴走者」のような存在です。

うさうさ

ボルドー、5月から11月まで咲くって本当うさ?それだけで一年分働いてくれるうさね!

【真夏咲き組】4品種で7月後半〜8月を埋める

ここからが、北海道の庭で最も差がつくゾーン。真夏に咲く宿根草を3〜4品種揃えておくと、庭が「夏休み」になりません。

アガスターシェ「ブラックアダー」|暗紫の穂と銅葉

アガスターシェ ブラックアダーの暗紫の花穂
アガスターシェ「ブラックアダー」。暗紫色の細長い花穂。
項目データ
開花期6月〜9月(〜10月)
草丈80〜90cm
耐寒性−15〜−25℃で非常に強い
植え付け適期4月〜6月

「ブラックアダー(黒い蛇)」の名のとおり、暗紫色の細長い花穂が印象的なアガスターシェ。ハーブの仲間でもあり、葉に触ると爽やかな香りがします。

耐寒性は−15℃〜−25℃と非常に強く、北海道の冬もしっかり乗り越えてくれます。ハチや蝶もよく訪れるので、生き物が集まる庭にしたい人にもおすすめ。

ブラックアダーのはこちらから。暗紫の花穂と銅葉が、真夏の庭を引き締めます。

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フロックス「オープニングアクト ピンクアドット」|耐病性◎の真夏のスター

フロックス オープニングアクト ピンクアドットの花
フロックス「オープニングアクト ピンクアドット」。中央の白い星模様が特徴。
項目データ
開花期6月〜9月(切り戻しで秋も)
草丈50〜70cm
耐病性うどんこ病に強い改良品種
受賞歴JFS 2023-2024 最優秀賞

従来の宿根フロックスの最大の弱点だった「うどんこ病に弱い」を克服した改良品種。PROVEN WINNERS(プルーブンウィナーズ)が育成し、ジャパンフラワーセレクション2023-2024で最優秀賞を受賞しています。

濃いピンクの中央に星模様のような白いラインが入った独特な花姿で、群れて咲くと見応えあり。切り戻すと秋にもう一度咲くのもうれしいポイントです。

「うどんこ病に強い」改良品種のフロックスはこちらで入手できます。長く咲いて手間も少ない優秀株。

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アリウム「サマービューティー」|真夏の球状ピンク

項目データ
開花期6月〜8月
草丈約50cm
耐寒性・耐暑性両方強い
特徴株立ち型・球根性ではない

春咲きアリウムが終わって寂しくなったところに、もう一度アリウムを楽しめる「夏咲き」品種。ラベンダーピンクの小さな球状花が涼やかで、真夏の庭に風を運んでくれます。

面白いのは、一般的な球根アリウムと違って「株立ち型」で繁殖力もあること。ボーダーガーデンの中段に植えるとリズムが出ます。

サマービューティーは球根ではなく株立ち型の苗として流通しています。今春からの植え付けも可能。

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ヘリオプシス「サマーナイト」|銅葉×黄花のコントラスト

ヘリオプシス サマーナイトの銅葉と黄花
ヘリオプシス「サマーナイト」。銅色の葉と黄花のコントラスト。
項目データ
開花期7月〜9月
草丈80〜100cm
葉色銅色〜紫褐色(カラーリーフ兼用)
耐寒性・耐暑性両方非常に強い

「ヒメヒマワリ」の仲間で、銅色の葉に黄色のキク科の花という強いコントラストが魅力の品種。花が咲いていない時期も、葉色だけで庭にアクセントを入れてくれます。

暑さ・寒さどちらにも非常に強く、年々大株に育つ頼れる選手。庭の後方に植えて、ボリュームを出すと存在感が際立ちます。

草丈80〜100cmまで育つので、株が広がってきたら早めにサポーターで囲っておくと倒れ防止になって安心です。私はアイアン製の連結タイプを使っていて、見た目もナチュラルガーデンに馴染みます。

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長く伸びすぎる場合は切り戻して好みの長さに調整可能。風が強い場所では倒れることもあるので、支柱で対応することも。

サマーナイトのはこちらから。年々大株に育つので、初年度は1株からでも十分。

【一覧表】8品種の開花リレー早見表

品種5月6月7月8月9月草丈
チューリップ●●30〜50cm
アジュガ チョコレートチップ●●5〜10cm
アリウム(春咲き)●●30〜100cm
サルビア ボルドー●●●●●●●●30〜50cm
アガスターシェ ブラックアダー●●●●●●80〜90cm
フロックス オープニングアクト●●●●50〜70cm
アリウム サマービューティー●●●●約50cm
ヘリオプシス サマーナイト●●●●80〜100cm

※●●=最盛期、●=咲き始めor咲き残り。北海道平地の目安です。

表を見ていただくと分かるとおり、サルビア「ボルドー」とアガスターシェ「ブラックアダー」がリレーの「縦糸」のように長く咲き、その間を他の品種が「横糸」のように埋めていく構造になっています。

失敗から学んだ「リレーに入れなかった」2品種

正直な話、私の庭でも「これは無理だった」品種があります。同じ失敗をしないために、2品種だけ共有しますね。

デルフィニウム|憧れたけど夏越せず

北海道の宿根草の代名詞のように紹介されることもあるデルフィニウム。私も憧れて植えたのですが、夏の蒸れと過湿で株が傷み、思うように毎年咲かせるのが難しかったです。

水はけのよい場所、風通し、夏の地温を下げる工夫など、条件をしっかり整えれば育てられますが、初心者向きとは言えないのが正直な感想。リレーの中心に据えるには不安定なので、私は外しました。

ルドベキア|翌年、出てきませんでした

夏のオレンジや黄色の花が魅力的で、ルドベキアも植えてみました。ところが、翌年、芽が出てこなかったのです。

ルドベキアは品種によって「宿根する多年草タイプ」と「一年で枯れやすいタイプ」「短命の宿根草」があります。北海道の冬越しで消えてしまうケースもあり、私の庭では残念ながら定着しませんでした。「宿根する」と書かれていても、植えてみないと分からないのが宿根草の難しいところです。

うさうさ

「宿根する」って書いてあっても、消えちゃうこともあるうさね…?

はるゆ

そうなんです。だから「失敗もある」前提で、複数品種をリレーで組んでおくのが安心ですよ🌿

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まとめ|咲き継ぐ庭は「設計」で作れる

北海道で「春から夏まで咲き継ぐ庭」を作るコツは、春・初夏・真夏の3フェーズで品種を分けて、それぞれに2〜3品種ずつ配置すること。

今回ご紹介した8品種は、私の庭で実際に咲き継いでくれた頼れる選手たちです。失敗品種としてご紹介したデルフィニウムやルドベキアのように、植えてみないと分からないこともあるので、まずは丈夫で実績のある品種からスタートして、少しずつ広げていくのが安心ですよ。

春から夏のリレー花壇を見渡すうさうさのイラスト
うさうさ

「咲かない月をなくす」って、品種選びの工夫だけでできるうさね🌿今年の庭、リレー設計で組んでみるうさ!

「今年こそ夏も花が絶えない庭にしたい」と思っている方は、ぜひ今シーズンのGWからリレー設計を始めてみてください。一年目から完璧を目指さず、毎年1〜2品種ずつ足していくのが、長く楽しむコツです🌸

春から夏へリレーで咲き継ぐ宿根草の庭

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この記事を書いた人

北海道の小さな庭で宿根草を育てながら、ガーデニングの記録をブログに書いています。
寒冷地でも育つ植物や、実際に育てて分かった育て方などを紹介しています。

本業は看護師で、これまで30年以上医療の現場で働いてきました。
看護や働き方、認知症介護について感じたことも、ときどきこのブログで書いています。

庭づくりとガーデニングは30年以上続けている趣味。
北海道でも育てやすい植物や、寒冷地ならではの庭づくりの楽しさをお伝えできたらうれしいです。

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