プラチナナースの活躍が現場を支えていく時代に
皆さんはプラチナナースという言葉をご存じでしょうか?
「プラチナナースとは、定年前後の看護師」のことです。
年代でいうと55歳くらいから定年までのナースであると看護協会は定義しています。
私は長いこと超急性期の総合病院に勤務していました。急性期病院は若いスタッフが多く、50代は少数派でした。
慢性期病院に転勤になり、初めて「プラチナナース」と一緒にお仕事をしています。
看護師の定年も65歳に引き上げた施設も増えてきています。定年後の再雇用がある病院もとても多くなってきました。
昨今の医療界はとーっても人手不足なので、あらゆる施設で看護師は引っ張りだこ。
募集をかけても新人ナースの応募があるばかり。中堅ナースの獲得は難しい状況です。
今頑張っているベテラン人材に長く活躍してもらいたいと考える病院も増えてきていますね。
実際、今や11人に1人は60歳以上のナースというデータもあります。
これらの状況からプラチナナースと、新人、中堅たちとの協働がとても大切になっています。

でも、協働って具体的にどうしたらうまくいくのかな?



お互いを認め合うことでうまくいきますよ!
結論:お互いを思いやる職場風土をみんなで作っていくことが、とても大切です。
では、具体的に解説していきますね。
お互いを思いやるコミュニケーションを
相手のことを理解するために、話しかける。
看護師は、患者や家族のことを理解するため、「情報収集」します。
しかしスタッフとのやりとりは、どうでしょうか?
朝、挨拶だけで終わっていたりしませんか?
リーダーさんは全体を見て、忙しい人をサポートするよう働きかけているでしょうか?
プラチナナースは何でもできるからと、おまかせ状態になっていたりしないでしょうか?
スタッフ同士がお互いの状況を理解する努力をしないと、思いやりの心は生まれないと思います。
この記事は、プラチナナースの理解を深めていただき、共に働くコツをまとめました。
いつかはみんなプラチナナースになります。
もしその時になり、看護の仕事をしていなかったとしても、
看護の仕事はいつだって戻ることができます。
プラチナナースとして、何らかの形で看護と関わることができます。
プラチナナースになった時に、みんなが楽しく働ける職場がたくさんあると良いな〜と思います。
せっかく自分で学び得た「看護師という素敵な専門資格」を活かすために。


・・・余談ですが、先日大阪の研修ポスターを見る機会がありました。50歳以上はプラチナナースと書かれていて、「え〜!?じゃぁ私もプラチナナースなのね!」とびっくりしました。
プラチナ世代はあっという間にやってきます。
プラチナナースと働くときに心がけたいこと3つ
ねぎらいの言葉をお互いに伝え合おう
プラチナナースは経験豊富なナースです。
新人ナースにとってはお母さん(お父さん)のような存在でしょう。新人さんを温かく見守りつつ、改善すべきことを見つけるとしっかりと注意してくれます。
私の病棟ではコミュニケーションや挨拶が足りない新人さんに、挨拶の大切さをさり気なく教えてくれていました。
慢性期病院は介護福祉士やケアワーカーも多数働いており、それらの職種の人々とうまく協力して仕事ができるかが肝になってきます。
協働することでケアの質も良くなるため、患者さんにとっても快適な入院生活につながります。
プラチナナースからは、様々なことを教えてもらうことができますが、だからといって甘えすぎてはいけません。
プラチナナースは身体的にどうしても衰えがあります。
膝や腰、肩なども長年の酷使により痛むことだってあります。
毎日ともに働いてくれていることに感謝やねぎらいの言葉を伝え、お互い気持ち良く働ける職場を作っていきましょう。


体力面への気遣いをお願いします!!
先ほどもふれましたが、プラチナナースは休息できるように業務を組むことも必要です。
病棟忙しさを敏感にキャッチするプラチナナースは、みんなの業務を拾いすぎてオーバーワークになることも。
仕事の依頼を断れない(断らない)プラチナナースもいますので、リーダーナースは目を光らせ、業務調整をしていくことも必要です。
本当にちょっとした声かけがプラチナナースにとってはとても嬉しいことなのです。
「代わりますよ」、「疲れませんか?」などの配慮をしていきましょう。
プラチナナースは人生の大先輩!さすがの対応から学び敬意を表す
プラチナナースの患者対応は「キラリと光る神対応」
・ちょっとわがままな患者さん
・ナースコールを連打して看護師を呼ぶ寂しがりの患者さん
・「ごはんはまだ〜?」さっき朝食おわったばかりなのに〜
なんて、病院はある意味ワンダーランドなんです。
そんな時でもプラチナナースが対応すれば、患者さんは落ち着きます。
「そこはかとない安心感を与える存在」それがプラチナナースです。
新人さんも中堅ナースも、プラチナナースの声かけ(言葉のチョイス)やタッチング、立ち位置や視線の合わせ方など学べることはたくさんあります。
伝えている内容は同じでも、表情ひとつ、仕草ひとつで相手に与える印象はずいぶん違うからです。
プラチナナースとの協働は貴重な学びの機会です。豊富な経験から得られる知識や技術を積極的に吸収できるチャンスです。
また、「〇〇の対応、大変勉強になりました」など、具体的な場面を挙げて感謝の言葉を伝えましょう。そうすることで、お互いの信頼関係もグッと深まりますよ。


まとめ
プラチナナースと共に働くことは、これからも必須なことであり、メリットも大きいです。
・思いやりのあるコミュニケーションを意識すること
具体的には「ねぎらう、気遣う、敬意を表す」を実践する
これらのポイントを意識して、より良い看護を提供するために明日から早速行動してみましょう!
毎日の積み重ねの行動が、あなたの成長にもつながります。
そうすることで、あなたもいつか素敵なプラチナナースとして恩返しができるのです。

