1995年、結婚を機に住み始めた札幌の中古一軒家。庭にはすでに天然芝が張られていました。それから2023年に人工芝へ切り替えるまでの28年間、夫婦で天然芝と向き合い、2026年現在は人工芝3年目を迎えています。
13㎡(約4坪)の小さな庭ですが、その中で経験した出来事は驚くほどたくさんありました。ケンタッキーブルーグラスの張替え、害虫の大量発生、3種混合の種で大失敗、斜面の芝をタイムに変えた話、そして50代を前にして「花の手入れに時間を回したい」と決断した人工芝への切替——。
この記事は、わが家の「庭との付き合い方」が変わっていった31年間の記録です。これから天然芝を始めたい方、人工芝への切替を悩んでいる方、北海道で庭づくりを楽しみたい方に、一次情報としてお役に立てたら嬉しいです。
うさうさ31年って長いうさー!どんな歴史があったんだうさ?



ほんとに色んな試行錯誤があったの。芝生の調子を感じ取れるようになるまではね。
わが家の庭・31年の年表(1995-2026)
まずは全体を俯瞰できるよう、年表でまとめました。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1995 | 結婚+札幌の中古一軒家へ入居(庭に天然芝あり) |
| 1995頃 | 手入れ不足で芝が傷む→夫がケンタッキーブルーグラスを張替え |
| 初期 | リョーキの電動芝刈り機を使用 |
| 中期 | 雑草・夏の生育不良に悩む/お向かいの達人から学ぶ |
| 2008 | ボーダーガーデン開始(パンジー・アリッサム・デルフィニウム・マーガレットなど) |
| 2009/5/24 | バロネスLM4D到着・切れ味に感動 |
| 2010 | シバツトガ・コガネムシ大量発生(30年で最大の試練) |
| 2011〜 | スミチオン・オルトラン予防散布で安定運用へ |
| 途中 | 3種混合の種で大失敗/斜面の芝をタイムに切替 |
| 2023 | フェンス+花壇を施工業者に依頼/人工芝へ切替/バロネスはメルカリで譲渡 |
| 2026 | 人工芝3年目・「思った以上に良い」が現状の感想 |
ここからは、それぞれの時代を順番に振り返っていきます。
1995-2008|手探りで始めた天然芝時代
結婚と同年に始まった芝生生活
1995年、結婚と同じ年に札幌の中古一軒家に入居しました。庭にはすでに天然芝が張られていましたが、新生活の慌ただしさで手入れを後回しにしてしまい、芝はみるみる傷んでいきました。
そこで夫が一念発起。ケンタッキーブルーグラスをホームセンターで買ってきて、自分で張替えてくれました。「ホームセンターで売っていたから」というシンプルな選び方でしたが、結果としてこれが正解だったと今でも思います。
サイズ:5.48m × 2.40m ≒ 13.15㎡(約4坪)の細長い長方形
場所:北海道札幌市
主な品種:ケンタッキーブルーグラス(寒地型芝草)
電動芝刈り機の限界に気づく
初期はホームセンターで買ったオレンジ色の電動芝刈り機を使っていましたが、刈った後に芝の先端がどうしても茶色く変色するという悩みがありました。
「これは切れ味の問題では?」と気づいたことが、後にバロネスLM4Dへ切り替える大きなきっかけになります。詳しくは別記事にまとめました。
お向かいの達人から学んだこと
当時、お向かいに芝の手入れがとても上手なご主人が住んでおられました。「剥げたところは種をまくといい」という基本のキを教わったのも、この方からです。
実際にやってみると、種まき+水まき+雑草除去+エアレーションを一連の作業として続けないと、きれいな緑は保てない。そう体で理解していきました。エアレーションはローンスパイクを使い、ぐいっと地面に空気の通り道を作ります。
北海道の年間サイクル
北海道の天然芝には、はっきりとした年間リズムがあります。
| 時期 | コンディション |
|---|---|
| 5〜6月 | ベストシーズン ☀️ 緑が一気に立ち上がる |
| 7〜8月 | 暑さで弱る・水まき頻回が必須 |
| 9〜10月 | ベストシーズン ☀️ 一年で一番美しく管理が楽 |
| 11〜4月 | 雪に覆われて緑が見えない 🌨 |
1年のうち緑を楽しめるのは5〜10月の約半年。冬の長さが寒冷地ならではの寂しさです。
2008-2009|「ガーデナー」へ目覚めた転換


ボーダーガーデンの自作
芝の手入れを続けるうちに、私の心に変化が起きました。「もっと花を育てたい」という気持ちが膨らんでいったのです。
2008年、芝の横の細い部分を自分で削り、小さなボーダーガーデンを作りました。最初に植えたのは、パンジー・アリッサム・デルフィニウム・マーガレット。同じころ、プランターの寄植えも始めました。



植えたい植物がどんどん増えていって、「ガーデナー」のスイッチが入った時期だうさね!
バイブル本との出会い
この時期、私は『やさしい芝庭の手入れ』という本に出会いました。穴が開くほど読んで、何度も実践し、失敗して、また読み返す。30年の天然芝管理を支えてくれたバイブルでした。
2009-2023|手動式芝刈り機バロネスLM4Dとの14年
2009年5月24日、わが家にバロネスLM4Dが届きました。電動式の「先端が茶色くなる問題」に悩んでいた私が、ついに切れ味の良い手動式リール芝刈り機にたどり着いた日です。
そこから2023年に手放すまでの14年間、わが家の芝はバロネスに支えられました。
- 静かでサクサク切れる切れ味
- 14年ほぼノーメンテで切れ味維持
- 女性でも問題なく使える
- 運搬時だけ重さを感じる
細かいレビューは別記事にまとめました。手動式リール芝刈り機を検討中の方はぜひ。


30年で乗り越えた3つの大きな試練
① 2010年・シバツトガとコガネムシの大量発生
30年の天然芝管理でもっとも辛かった出来事です。サッチ除去をしているときに、芝の根元に幼虫がうごめいているのを発見しました。庭全体に広がっていて、本当に背筋が凍る瞬間でした。
すぐに農薬で対処したため、芝そのものはダメージ少なく回復しました。しかしメンタル的にきつかったことを今でもはっきり覚えています。
翌年からは予防策としてスミチオン・オルトランを散布する習慣をつけ、再発はありませんでした。
② 3種混合の種で大失敗
あるとき、ケンタッキーブルーグラス単一ではなく、3種混合の種を試したことがあります。結果は大失敗でした。
混ざっていた品種の一つが成長は早いが固い芝で、刈っても刈っても早春に真っ先に出てきてしまうのです。庭全体のバランスが崩れ、修復には数年かかりました。
北海道の家庭の天然芝は、ケンタッキーブルーグラス単一でいい。混合種はリスクが大きい。
③ 斜面の芝が難しすぎてタイムへ転換
わが家は、地面より30cm高いところに芝があり、側面は斜めになっている状態でした。ところが、斜面の芝は本当に管理が難しいのです。
- 水が流れて根元に溜まらない
- バロネスが水平に当たらない
- キワも刈り残しが出る
- 夏場、特に乾燥して枯れやすい
最終的に、正面の斜面は芝を剥いでクリーピングタイムに切り替えました。グランドカバーとしてのタイムは管理が格段にラクで、見た目も柔らかく、おすすめできる選択です。
2023年|人工芝への決断に至るまで
「花の手入れに時間を回したい」気持ちの高まり
2008年から始めたボーダーガーデンに植えたい植物が増えるにつれ、私の中で芝より花への情熱が大きくなっていきました。
同時に、北海道の夏も30度超えが当たり前になり、炎天下での芝の手入れが夫婦ともにしんどくなっていました。50代を目前に、限られた庭仕事の時間を「花」に集中したい——その気持ちを抑えられなくなったのです。
施工業者の一言が背中を押した
2023年、フェンスと花壇をプロに依頼することにしました。お願いしたのは株式会社イーエムテクノさん。打ち合わせの中で、業者さんからふと出た一言が、決断の最後の一押しになりました。
「芝も管理が本当に大変ですよね」
たった一言ですが、長年苦労してきた者にしか分からない労力を、業者さんがさらりと言葉にしてくれた瞬間でした。「やめてもいいんだ」と心が軽くなったのです。
近年の人工芝の進化
もう一つの後押しは、人工芝の品質向上を知ったこと。人工芝というと、黄緑色の平らなカーペットのようなものを想像していた私ですが、最近の製品は本物の芝に近い見た目のものが増えていてびっくり!「これなら気持ちよく踏み切れる」と判断できました。
夫の理解
夫は庭に関して「全部私のやりたいようにさせてくれた」人です。長年連れ添った夫婦としての信頼があるからこそ、大きな決断もスムーズにできました。タイム斜面のところはレンガで土台をやり直し、白いフェンスを建ててもらい、人工芝の上にはレンガのサークルも置きました。
バロネスLM4Dとの別れ
14年連れ添ったバロネスLM4D。どこも故障がなく、まだまだ数十年は使えそうな状態です。なんとか捨てずに使ってもらいたい。そう考えてメルカリで売却しました。落札してくださった方は質問の文面から芝への愛情が伝わる方で、バロネスの他、ローンスパイクも併せて購入してくださいました。「大切に使ってくれそうだ」と感じる出品体験でした。
2023-2026|人工芝3年使った率直な感想
結論から言うと、「思った以上に良い」。これが3年使った今の率直な感想です。
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 家側から見る庭の印象 | ◎ きれいな緑 |
| フェンス側から見る印象 | △ つやが目立ち角度によって「人工芝感」 |
| 手入れの楽さ | ◎◎ 解放感がすごい |
| 後悔の有無 | なし |
角度によってつやが目立ち「人工芝らしさ」が出てしまうのは、天然芝には勝てない部分です。それでも手入れの解放感と引き換えにしたメリットを考えれば、後悔はまったくありません。



完璧じゃなくても、自分の暮らしに合っていれば「正解」なんだうさね🌷
31年の天然芝管理で得た教訓5つ
① 美しい天然芝には、本気の気力と体力が必要
種まき・水まき・雑草除去・エアレーション・目土入れ・施肥・害虫対策・刈込み…一連の作業を季節ごとに回すには、相応の時間とエネルギーが必要です。「ただ生えているだけの草地」ではないことを覚悟しておくと、ギャップに苦しまずに済みます。
② 北海道の夏は、もう昔の北海道ではない
30度超えが当たり前になった近年の札幌は、炎天下の芝の手入れが体に堪えるようになりました。気候変動を肌で感じながらの庭仕事は、若い頃と同じ感覚では続けられません。朝早いうちに作業するなどの工夫も必要です。
③ 「適切な道具」は人生を変える
電動式からバロネスLM4Dに切り替えたあの日、私は「道具で世界が変わる」ことを実感しました。切れ味の良い手動式リール芝刈り機は、芝刈りを「作業」から「楽しみ」へ変えてくれます。
④ 庭の「主役」は、時とともに変わっていい
わが家の庭の主役は、芝→花→人工芝+花壇と移り変わってきました。これは進化であって、後退ではありません。その時々の自分に合った庭が、いちばん良い庭だと心から思います。天然芝に偶然出会い育成できたことも、私の人生に彩りを添えてくれる体験となりました。
⑤ 「やめる」も立派な選択肢
長く続けてきたことをやめるのは勇気がいります。でも、やめた先にしか見えない景色もあります。わが家にとって人工芝への切替がそうでした。
近所には天然芝を植えても数年で雑草化してしまう庭が結構あります。その方たちも、もしかすると別の選択肢を持っていれば、もっと庭を楽しめたかもしれません。
このシリーズの記事一覧
「天然芝31年→人工芝3年」シリーズの記事は、それぞれの時代を深掘りした内容になっています。気になるものから読んでみてください。


※ 続編記事は順次公開予定です。
まとめ|時代と共に変わる「庭との付き合い方」
1995年から2026年までの31年間、わが家の小さな庭はずっと変化してきました。試行錯誤を続けたケンタッキーブルーグラス、相棒だったバロネスLM4D、苦しめられた害虫、そして「やめる」勇気を持って踏み切った人工芝への切替。
どれも、その時々の私たちにとって必要な選択でした。あの時の試行錯誤があったから、今の解放感がある。後悔のない選択を積み重ねてきた31年だったと、振り返って思います。





庭との付き合い方は、人生のステージに合わせて変えていけばいいうさね🌱✨
これから天然芝を始めたい方、人工芝への切替を悩んでいる方、北海道で庭を楽しみたい方の参考になれば嬉しいです。気になる記事があれば、シリーズの他の記事もぜひ読んでみてください。










