「看護管理職を辞めたら、毎日どう過ごすんですか?」
「ぽっかり穴が空いたりしませんか?」
34年勤めた法人を退職したとき、自分でも一番気になっていたのはここでした。
結論から言うと、毎日が忙しすぎて、時間がいくらあっても足りません。看護師をやめたのに、です。
この記事では、退職直後にあった想像以上の体調変化から、今の1日の過ごし方、これから挑戦したいことまで、私の今を正直に書きます。同じように「辞めたい」「このままでいいのか」と迷っている方の、何かの足しになれば嬉しいです。
この記事は、看護管理職としての苦しさを綴った全4話シリーズの「その後」を書いた振り返りです。退職を決断するまでの経緯はシリーズ本編をご覧ください。
結論:辞めて、よかった
先に結論を書きます。
退職という選択は、私にとって正解でした。気持ちが、本当にずっと楽になったのです。
34年勤めた組織を離れるのは、決して軽い決断ではありませんでした。けれど辞めてみて、気づいたことがあります。「組織で働き続けること」と「自分が前向きでいられること」は、いつも同じ方向を向いているとは限らないのだと。
退職直後、1週間は体が動かなかった
正直に書きます。退職してすぐの1週間は、体が思うように動きませんでした。
頭痛、めまい、強い疲労感。それまで「自分はそんなにストレスを抱えていない」と思って働いていたのですが、想像以上に疲れていたのだと、体が教えてくれたのだと思います。
看護管理職として日々を回しているときは、どこかで気持ちが張りつめていました。緊張の糸がほどけた瞬間に、抑えていた疲れがどっと出てきた。そんな感覚です。
1週間ほど経つと体調は戻り、友達と会ったり、オフ会に参加したりと、外に出られるようになりました。それまで動かなかった分、その後の時間は本当にあっという間に過ぎていきました。
退職を考えている方には、辞めてしばらくは「予定を入れすぎない」ことをおすすめします。体は、思っているよりずっと疲れています。
焦らない朝が、一番の贈り物だった

退職してから一番大きく変わったのは、実は朝の心境でした。
起きる時間は、今も6時。家族のお弁当と朝食を作り、認知症の母を起こして支度をうながす。ルーチン自体は、現役の頃とまったく同じです。
違うのは、「これから職場に出かける」という緊張がないこと。たったそれだけのことで、朝の景色が驚くほど穏やかになりました。
母の支度を急かさずに済む。コーヒーを淹れる時間がある。窓の外の鳥の声に気づける。
特別なことではありません。けれど、長年「焦りながら朝を回していた」ことに気づいたのは、辞めてからでした。
今の1日の過ごし方
具体的に、どんな1日を過ごしているかを書いてみます。
| 時間帯 | 過ごし方 |
|---|---|
| 6:00 | 起床。家族のお弁当と朝食を準備。洗濯 |
| 7:00〜8:30 | 母を起こし、デイサービスに送り出す |
| 9:00〜12:00 | 掃除を済ませて、ブログを書く |
| 12:00 | 夫とランチに出かける、または家で新しい料理にチャレンジ |
| 13:00〜17:00 | ブログ執筆・庭の花を撮影してアップ・園芸作業 |
| 16:30頃 | 母がデイサービスから帰宅。様子を見ながら夕食準備 |
| 夕食後 | ブログを書く・ときどき友達とオンラインでやりとり |
| 就寝前 | 「明日も仕事だ」と緊張しない夜 |
表にしてみると一見「のんびり」に見えますが、実際には1日があっという間です。やりたいことが多すぎて、時間が足りないと感じる毎日。看護師をしていた頃には想像できなかった感覚です。
ブログ・園芸・友達——時間がいくらあっても足りない

今、毎日の中で一番心が動いているのは、花の成長をゆっくり見ることと、ブログを更新することです。
花の成長を、急がずに見られる
30年以上のガーデナー歴があるのに、これまでは「夕方ちょっと様子を見る」程度の時間しか取れませんでした。今は朝も昼も、好きなときに庭に出られる。クロッカスが咲く瞬間、プルモナリアの新芽がほどける瞬間に立ち会えるのは、本当に幸せなことです。

ブログを「ちゃんと運営する」面白さ
働きながら書いていた頃は、「とりあえず書いて公開」が精一杯でした。退職してから改めて自分の記事を見直すと、修正したい箇所が次々と見えてくる。タイトル、メタディスクリプション、内部リンク、画像の整え方——一つひとつ整理していくのが、想像以上に楽しいのです。
ライターの案件も並行していましたが、今は中断しています。理由はシンプルで、ブログを書くのが楽しすぎるから。自分の言葉で発信することの面白さを、改めて感じています。
友達との交流が、ぐっと増えた
仕事をしていた頃は、平日のランチや夜の予定を入れるのは至難の業でした。今は気軽に友達と会えますし、夫との旅行の計画も立てています。ずっと「仕事人間」だったので、これからの旅行が本当にワクワクするのです。
介護にも、ゆとりが生まれた
認知症の母との暮らしも、退職前とは少しずつ変わってきました。
母のデイサービスを送り出した後、お迎えして帰宅した夕方の様子を見るとき。「焦らずに見る」ことができるようになったのは大きな変化です。仕事から帰ってきて疲れた体で対応していた頃とは、母への向き合い方が違います。
最近は、デイサービスのボランティア活動にも参加するようになりました。「介護される側」だった母を見ていた目線が少し変わり、「介護の現場」を別の角度から知る機会にもなっています。ゆとりができたからこそ、母にも以前より優しく向き合えていると感じます。
これから挑戦したいこと

退職して気づいたのは、「これから何をするか」を考えるのが楽しい、ということでした。
ハローワークと職業訓練
これから初めてハローワークで手続きをします。目的は失業給付の受給だけでなく、IT関連のスキルをもっと高めるための職業訓練を受けたいから。50代から新しいスキルを学ぶことに、不思議と抵抗はありません。むしろ、ようやく自分のために学べる時間ができた、という気持ちです。
在宅の仕事を定着させる
ブログ、ライター、そして職業訓練で得たスキルを組み合わせて、在宅の仕事を生活の一部として定着させていくのが当面の目標です。母の介護と両立できる働き方を、自分で組み立てていきたいと思っています。
オンラインコミュニティで、人的資本を増やす
退職前からオンラインコミュニティに入っていましたが、仕事がある中でオフ会に参加するのは数ヶ月に一度でした。今は平日でも予定が組みやすくなり、人とのつながりが少しずつ増えています。ITスキルの勉強会にも参加する予定を立てました。
「人的資本」という言葉があります。お金の資本だけでなく、人とのつながりや信頼関係も、人生を豊かにする大切な資本だ、という考え方です。これからは、この人的資本を意識的に増やしていきたいと考えています。
辞めたいと迷っているあなたへ
もし、今このページを読んでいるあなたが、「辞めたいけど、辞めていいのかわからない」と迷っているなら——
私から伝えたいのは、たった一言です。
「辞めたいと思っているのなら、辞めていい。自分の心に正直に。いつだってチャレンジできます。」
34年勤めた私が、辞めて1か月でこれだけ変わりました。「もう遅い」なんてことはありません。むしろ、心と体が動くうちにチャレンジするほうが、その後の人生は大きく開けます。
看護師の経験は、辞めても消えません。判断力・傾聴力・調整力——どこへ行っても、必ず活きる力です。私自身、ブログを書きながら、ライターをしながら、コミュニティで人と話しながら、看護師時代に培ったものに何度も助けられています。
まとめ|辞めたあとに見えた景色
看護管理職を辞めて手に入れたものを、改めて整理してみます。
- 焦らない朝
- 母にゆとりを持って向き合える時間
- 30年以上やってきた園芸を、思う存分楽しめる毎日
- ブログを丁寧に育てていける時間
- 友達との交流、夫との旅行計画
- 新しいスキルを学ぼうという前向きな気持ち
- オンラインコミュニティで広がる人とのつながり
「辞めたら何もなくなる」と思っていた自分に、今なら言いたい。辞めたあとにこそ、自分の人生が始まりました、と。
このブログでは、退職後のリアルな暮らしや、北海道での園芸、認知症の母との日々を綴っています。同じように人生の節目を考えている方の、何かの参考になれば嬉しいです。
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